手術ナースマン
2012年5月24日木曜日
2012年4月15日日曜日
全身麻酔〜導入編〜
全身麻酔を行う際必ず麻酔導入という手順が入ります。
導入というのは、高濃度の麻酔薬を投与して眠らせるまでの過程になります。
ではなぜ導入という手順が必要なのか?
その理由は、高濃度で麻酔薬を投与することで、体内の麻酔薬の濃度を上げておくことで、その後の維持の際少量の麻酔薬で事足りる様にするためですし、高濃度でなければ寝るまでに時間がかかってしまうためです。
導入には何を使うのか?
使うのは、鎮静薬が主になります。具体的には静脈注射で行う場合と吸入麻酔薬で行う場合の2パターンになります。
薬剤名では、静脈注射薬ではディプリバン・ラボナール・ドルミカム・ケタラールが主に使われるものと思います。
吸入麻酔薬は、セボフルレンが主になると思います。
静脈麻酔では、少量でも高濃度となるので、短時間での導入が可能です。こちらは急速導入法といって一般的な導入法です。
吸入麻酔薬では、揮発性の麻酔薬を流して呼吸により麻酔を導入する方法で、呼吸により徐徐に麻酔が掛かり時間は掛かります。こちらは緩徐導入法といいます。この導入法の場合、ルートの確保は必須ではなく、麻酔導入後に確保してもいいため小児などで多く使われます。
※高濃度の気化器が多くなってきているので、導入速度は早くなってきています。
それともう一つ重要なのが、酸素化です。高濃度の酸素を吸うことで、体内の酸素量を増やし、このあとの挿管時の無呼吸に耐えられるようにするのと同時に、体内の窒素も排除すること(脱窒素)により、笑気使用時の肺残気による希釈を予防します。
ここまでが、導入になります。
導入というのは、高濃度の麻酔薬を投与して眠らせるまでの過程になります。
ではなぜ導入という手順が必要なのか?
その理由は、高濃度で麻酔薬を投与することで、体内の麻酔薬の濃度を上げておくことで、その後の維持の際少量の麻酔薬で事足りる様にするためですし、高濃度でなければ寝るまでに時間がかかってしまうためです。
導入には何を使うのか?
使うのは、鎮静薬が主になります。具体的には静脈注射で行う場合と吸入麻酔薬で行う場合の2パターンになります。
薬剤名では、静脈注射薬ではディプリバン・ラボナール・ドルミカム・ケタラールが主に使われるものと思います。
吸入麻酔薬は、セボフルレンが主になると思います。
静脈麻酔では、少量でも高濃度となるので、短時間での導入が可能です。こちらは急速導入法といって一般的な導入法です。
吸入麻酔薬では、揮発性の麻酔薬を流して呼吸により麻酔を導入する方法で、呼吸により徐徐に麻酔が掛かり時間は掛かります。こちらは緩徐導入法といいます。この導入法の場合、ルートの確保は必須ではなく、麻酔導入後に確保してもいいため小児などで多く使われます。
※高濃度の気化器が多くなってきているので、導入速度は早くなってきています。
それともう一つ重要なのが、酸素化です。高濃度の酸素を吸うことで、体内の酸素量を増やし、このあとの挿管時の無呼吸に耐えられるようにするのと同時に、体内の窒素も排除すること(脱窒素)により、笑気使用時の肺残気による希釈を予防します。
ここまでが、導入になります。
全身麻酔って
全身麻酔は脳に作用させて痛みを感じさせず手術ができるようにするものです。
全身麻酔は、鎮静・鎮痛・筋弛緩の3要素を様々な薬剤を組み合わせて行うようにします。
なぜ様々な薬剤を使用するのか?それは1つの薬剤で3要素を満たすものが無いからです。
組み合わせる薬は多種多様ですが、麻酔科医により好みがあるので、自分の病院の麻酔科医の好みとその薬の作用は最低限知っておく方がいいと思います。
全身麻酔は、鎮静・鎮痛・筋弛緩の3要素を様々な薬剤を組み合わせて行うようにします。
なぜ様々な薬剤を使用するのか?それは1つの薬剤で3要素を満たすものが無いからです。
組み合わせる薬は多種多様ですが、麻酔科医により好みがあるので、自分の病院の麻酔科医の好みとその薬の作用は最低限知っておく方がいいと思います。
2011年7月28日木曜日
ケリー鉗子
ケリー鉗子は、血管をつかんだり止血したり組織の剥離・結紮に使われます。
ケリーは大きく分け先端がわん曲していて、わん曲の強い「強彎」と、弱い「弱彎」、直角に曲がっている「直角」に分けられます。
基本的な形は写真のものですが、太さ長さや特殊な湾曲のものがあり、手術部位や幹部までの距離に合わせて使い分けを行います。ちなみに剥離には細いものを使用しますが、弱い組織では、先が鈍のものを使用します。
そのほか、ケリーの使い道は、結紮時に結紮用の糸を幹部まで持っていくのに使用したり、ドレーン挿入時に腹部等にメスできっかけをつくったあとに、突き刺しドレーンを通す際にも使用されます。
手術が始まって一番重要な仕事をしてくれる器械です。ただ、基本的な構造はペアンに似ていますが、硬いモノを掴むと簡単に曲がってしまうので、使用する際には注意が必要なのと、剥離用に使用するため、かみ合わせが悪く先端がずれていると、そのずれが組織に引っかかり思わぬ組織の損傷につながるので、使用前後の点検は重要になります。
良くケリーと同じように見られるモノに長谷川剥離鉗子があります。
このように見た目が同じで、用途も剥離のためケリーとして扱われますが、こちらは剥離専用となります。
ケリーとの違いは、鉗子の溝が縦溝ということで、鉗子を広げて刺した際、溝に組織が引っかからずに使用できることや、血管を噛んだ際にも確実に血流の遮断が可能になります。
ケリーは大きく分け先端がわん曲していて、わん曲の強い「強彎」と、弱い「弱彎」、直角に曲がっている「直角」に分けられます。
基本的な形は写真のものですが、太さ長さや特殊な湾曲のものがあり、手術部位や幹部までの距離に合わせて使い分けを行います。ちなみに剥離には細いものを使用しますが、弱い組織では、先が鈍のものを使用します。
そのほか、ケリーの使い道は、結紮時に結紮用の糸を幹部まで持っていくのに使用したり、ドレーン挿入時に腹部等にメスできっかけをつくったあとに、突き刺しドレーンを通す際にも使用されます。
手術が始まって一番重要な仕事をしてくれる器械です。ただ、基本的な構造はペアンに似ていますが、硬いモノを掴むと簡単に曲がってしまうので、使用する際には注意が必要なのと、剥離用に使用するため、かみ合わせが悪く先端がずれていると、そのずれが組織に引っかかり思わぬ組織の損傷につながるので、使用前後の点検は重要になります。
良くケリーと同じように見られるモノに長谷川剥離鉗子があります。
このように見た目が同じで、用途も剥離のためケリーとして扱われますが、こちらは剥離専用となります。
ケリーとの違いは、鉗子の溝が縦溝ということで、鉗子を広げて刺した際、溝に組織が引っかからずに使用できることや、血管を噛んだ際にも確実に血流の遮断が可能になります。
手術の専門用語
手術には、よく使われる医療の専門用語の他に、手術の手技に関する専門用語があります。
剥離
基本的に人間の体は膜がいくつも重なって出来ているような感じになっています。そのため、鉗子でかきわけながら膜 を剥がしたり、ガーゼ等で絡めながらはぐことが可能です。
このように、膜を剥いで目的の組織を露出させるのが目的になります。
結紮
結紮は、血管やリンパ管などそのまま切ってしまうと出血等してしまう管状の組織に対し、絹糸(シルク)や吸収糸(溶ける糸)で血管を縛り流れを止めてから切る作業のことです。
遮断
一般的にも使われますが、手術では主に血管を一時的に圧迫して、流れを止める場合に使われます。
吻合
血管同士や胃や腸をつなぎ合わせりことです。吻合するものと場所等により、糸で行なったり自動で縫合できる器械を使用して行われます。
ほんの一部ですがこんな用語が使われています。
剥離
基本的に人間の体は膜がいくつも重なって出来ているような感じになっています。そのため、鉗子でかきわけながら膜 を剥がしたり、ガーゼ等で絡めながらはぐことが可能です。
このように、膜を剥いで目的の組織を露出させるのが目的になります。
結紮
結紮は、血管やリンパ管などそのまま切ってしまうと出血等してしまう管状の組織に対し、絹糸(シルク)や吸収糸(溶ける糸)で血管を縛り流れを止めてから切る作業のことです。
遮断
一般的にも使われますが、手術では主に血管を一時的に圧迫して、流れを止める場合に使われます。
吻合
血管同士や胃や腸をつなぎ合わせりことです。吻合するものと場所等により、糸で行なったり自動で縫合できる器械を使用して行われます。
ほんの一部ですがこんな用語が使われています。
2011年7月26日火曜日
ペアンとコッヘル
ほとんどの手術で使用されるのがペアンとコッヘルです。
病棟では良く混同されていることが多いです。
もともとこの2種類の鉗子は止血目的で使われるものです。使用方法は、出血部位を挟んで圧迫止血するのが一般的ですが、ほとんど止血鉗子としての使用はされていないのが現状です。
この2種類の違いは鉗子の先に鈎があるかないかです。
こちらがペアンで
こちらがコッヘルです
実際の使用法としては、ペアンは主に血管を糸で縛り血流を止めて血管を切る手技(結紮)時の糸を医師に渡す際にペアンの先で糸を掴み渡す(ペアン糸)際に使用します。その時には一般的に曲りのものを使用しますが、病院によっては直を使用します。そのほか、比較的柔らかくかつ内臓以外の組織を鋏むことにも使用されます。
コッヘルは、止血監視としての登場もありますが、皮膚の下から筋肉の上の限られた範囲で使われます。そのほか、鈎があるので、滑らず把持力もそこそこ強いので筋膜の把持や、腹膜の把持・骨の把持に使用されることもあります。また、ツッペルという剥離用のガーゼの小さな球を挟むときにも使用されます。そんな使われ方をするので当然曲がってしまうことも多々あります。ペアンであれば曲がってしまえば即引退(破棄)ですが、コッヘルはそう簡単には引退せず、余生として消毒用の鉗子としての道も残されています(病院によってですが)。そして、消毒をはさむことができないくらい把持力がおちてしまったら引退となります。
このように使用法は違う2種類の鉗子ですが、見た目はほとんど同じで見分けがなかなか付けられず、渡したら違いましたなんたこともあります。確実な見分け方法は鉗子の先を凝視するか、開いて鈎の有る無しを確認するのが安全ですが、これ以外でもひと目でどちらがペアンと見分ける方法があります。それが、鉗子のとって近くの溝のあるなしです。
このような溝(刻印)がある場合にはペアンです。
こんな感じで見た目が同じペアンとコッヘルを使い分けています。
病棟では良く混同されていることが多いです。
もともとこの2種類の鉗子は止血目的で使われるものです。使用方法は、出血部位を挟んで圧迫止血するのが一般的ですが、ほとんど止血鉗子としての使用はされていないのが現状です。
この2種類の違いは鉗子の先に鈎があるかないかです。
こちらがペアンで
こちらがコッヘルです
実際の使用法としては、ペアンは主に血管を糸で縛り血流を止めて血管を切る手技(結紮)時の糸を医師に渡す際にペアンの先で糸を掴み渡す(ペアン糸)際に使用します。その時には一般的に曲りのものを使用しますが、病院によっては直を使用します。そのほか、比較的柔らかくかつ内臓以外の組織を鋏むことにも使用されます。
コッヘルは、止血監視としての登場もありますが、皮膚の下から筋肉の上の限られた範囲で使われます。そのほか、鈎があるので、滑らず把持力もそこそこ強いので筋膜の把持や、腹膜の把持・骨の把持に使用されることもあります。また、ツッペルという剥離用のガーゼの小さな球を挟むときにも使用されます。そんな使われ方をするので当然曲がってしまうことも多々あります。ペアンであれば曲がってしまえば即引退(破棄)ですが、コッヘルはそう簡単には引退せず、余生として消毒用の鉗子としての道も残されています(病院によってですが)。そして、消毒をはさむことができないくらい把持力がおちてしまったら引退となります。
このように使用法は違う2種類の鉗子ですが、見た目はほとんど同じで見分けがなかなか付けられず、渡したら違いましたなんたこともあります。確実な見分け方法は鉗子の先を凝視するか、開いて鈎の有る無しを確認するのが安全ですが、これ以外でもひと目でどちらがペアンと見分ける方法があります。それが、鉗子のとって近くの溝のあるなしです。
このような溝(刻印)がある場合にはペアンです。
こんな感じで見た目が同じペアンとコッヘルを使い分けています。
2011年7月22日金曜日
医療器具① (セッシ)ピンセット
手術室の業務は手術の介助なので、必ず1日一回は手術用の器械に接します。
そんな中でも全ての科で必ずと言っていいほど使用するのがピンセット(セッシ)です。
ピンセットと一言で言っても形も用途も様々です。
こちらは鈎の付いたセッシ通称鈎ピンです。

主に皮膚や、筋肉の表面にある筋膜という比較的硬い膜状のモノを掴むことが目的となっています。
なので、最初と最後に登場する器械です。

こちらも鈎ピンですが、先が細く細かい部位(手等)に使用されます。
主に整形外科で使用します。
そんな中でも全ての科で必ずと言っていいほど使用するのがピンセット(セッシ)です。
ピンセットと一言で言っても形も用途も様々です。
こちらは鈎の付いたセッシ通称鈎ピンです。

主に皮膚や、筋肉の表面にある筋膜という比較的硬い膜状のモノを掴むことが目的となっています。
なので、最初と最後に登場する器械です。

こちらも鈎ピンですが、先が細く細かい部位(手等)に使用されます。
主に整形外科で使用します。
この他に、鈎のないセッシがあります。硬さや、先に繊細さにより内臓の腸に使用するものや、それ以外の細かい部位をつかむののもあります。
また、クランク状に曲がっていて、細い穴(耳や鼻)に入れても直に穴を見ながら使えるものもありす。
このようなセッシを使用すながら手術を進めていきます。
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